「結婚式で振袖を着たいけど、注意することはあるかな?」
「そもそも結婚式で振袖を着るのはOKなのかな?」
こんな疑問をお持ちの方はいませんか?
女性にとって華やかな印象を与えることができる振袖。
しかし振袖を含め着物については分からないことも多いですよね。
そこで今回は、振袖を結婚式で着用する際のルールやポイントを徹底解説します。
振袖に関する正しい知識を身に着けて、親族や友人の結婚式をより特別なものにしてくださいね。
目次
振袖ってどういう着物?
「振袖」はその名の通り「袖を振る」という言葉が語源となっている、長い袖が特徴的な着物です。
古くは袖を振ることで相手への想いを表していたようです。
そのため結婚してしまえば袖を振る必要もなくなるため、既婚女性は着用しません。
現代も未婚女性が着られる着物の中でも最も格式が高い正礼装の1つです。
振袖の中でも大きく分けて3種類あります。
それぞれを詳しくご紹介します。
大振袖
袖の長さが約115cm前後あり、最も長いのが「大振袖」です。
着た時にくるぶしあたりまで袖先がくるほど長いのが特徴です。
3つの中でも最も格式が高いとされており、古くから花嫁が結婚式の際に着用してきました。
最近は成人式で着る人も多くなっています。
中振袖
「中振袖」は大振袖に次ぐ格式を持っており、袖の長さは100cm前後です。
着用時は袖がふくらはぎあたりまできます。
成人式で着られる機会が最も多いサイズが中振袖です。
小振袖
「小振袖」は最も袖が短く、大体60~85cmのものが主流です。
着用時に膝あたりに袖がきます。
そのため3つの中では最も動きやすいのが特徴です。
袴と合わせた時にバランスが取りやすいため、卒業式に多くの女性が選択するのも小振袖です。
振袖を結婚式に着たい!気になるポイント
それでは結婚式における振袖の気になるポイントをご紹介します。
結婚式で振袖は目立つ?
最近はほとんどの列席者がドレスを着て参加します。
振袖を着るとなると、着付けや髪の毛のセットなど当日の準備に大変だからです。
そのため、振袖を着ている人は少なく、結婚式では目立つことでしょう。
しかし振袖は正装の1つなので、特に気にすることはなくルールを守っていれば全く問題ありません。
結婚式で既婚者が振袖着ても大丈夫?
昔は「振袖=未婚女性の着物」という考えがありましたが、現代においてはその考えが少しづつ薄くなっているようです。
結婚式自体も厳かに行われるものだけではなく、ガーデンウェディングや、友人のみで行うものなど多様化が進んでいます。
そのため、振袖を既婚女性が着てはいけないという風習も絶対的なものではありません。
しかし、基本的には「振袖は未婚女性が着るもの」という考えが依然として多くの人の中にあるということだけは忘れないようにしましょう。
親族や友人の結婚式で着ても大丈夫?
親族や友人の結婚式に招待された場合、振袖を着ていくのは全く問題ありません。
訪問着や小紋と比べても、振袖は華やかさがあり、格式も高いため結婚式でのおすすめの衣装と言えます。
結婚式で振袖を着る際の注意点
親族や友人の結婚式に振袖を着ていくのはおすすめですが、注意点もいくつかあります。
マナーを守って振袖を着るようにしましょう。
花嫁より目立つ色や柄は控える
結婚式における主役はあくまでも花嫁です。
そのため、花嫁が着物を着用する際は自分の着る振袖のランクを落とすことがルールです。
つまり花嫁よりも目立ってしまうことはタブーです。
事前に花嫁の着物の柄や色など確認しておくことをおすすめします。
アクセサリー類は基本つけない
振袖にピアスやネックレスなどのアクセサリーを身につけることは、基本的にはマナー違反だとされています。
なぜなら着物を毎日のように着ていた時代には、現代のようなきらびやかなアクセサリーは存在していなかったためです。
ただし指輪は特に問題視されることが無いため、無理に外していく必要はないです。
髪型はシンプルなスタイルに
振袖自体に華やかさや強いインパクトがあるため、髪型はできるだけシンプルに清潔感を出すようにします。
少し華やかさをプラスする意味で、髪飾りを付けることが一般的です。
髪飾りにも多くの種類があり、生花やドライフラワー、つまみ細工など様々です。
1つ髪飾りを付けるだけで、印象が変わり振袖をさらに際立たせてくれるのでおすすめですよ。
結婚式で着る振袖にふさわしい色とは?
それでは振袖の色についてはどうでしょうか。
結婚しに着る振袖の色に関して詳しくご紹介します。
結婚式の振袖に赤色は大丈夫?
結婚式のような華やかな雰囲気の場に行く時にまず思い浮かぶのがやはり「赤色」ですよね。
結婚式に赤色の振袖を着ていくこと自体は問題ありません。
ただし、万が一花嫁が赤色の衣装を着ることが予定されていれば避けるべきです。
事前に確認しておくことをおすすめします。
また赤色を選ぶ際も、できるだけ白や他の色が混ざったものを選び、重くなりすぎないコーディネートにすることですっきりします。
結婚式の振袖に白色は大丈夫?
「白色」の振袖を着ていくことは問題はありません。
ただし、どうしても「白=新婦の衣装」というイメージを持つ人が多いのも事実です。
最近ではウェディングドレスも白だけではありませんので、花嫁と被らなければ白色の振袖を着ていっても大丈夫です。
結婚式の振袖に黒色は大丈夫?
一般的に「黒色」の振袖は両家の母親や叔母(伯母)など、親族が着るものだとされています。
黒はあらゆる色の中でも、最も格式が高く「黒留袖」と呼ばれています。
そのため一般参加者が黒の振袖を着ていくことは避けるべきでしょう。
結婚式で着用する振袖におすすめの柄
色に続いて、結婚式に招待された際に着ていく振袖の柄について詳しくご紹介します。
「花柄」が定番の人気柄
おすすめの柄はやはり「花柄」です。
結婚式に限らず、振袖のデザインの中でも最も人気がある柄です。
定番の柄のため種類も多く、様々な花がらの振袖があります。
写真を撮る際も、花柄は写りがよく季節に合わせて花を選ぶのも楽しいですよ。
ただし、花の種類によっては縁起を気にする人もいるため、出席者や土地柄を考慮したほうが良いとも言えます。
慶事には欠かせないのが「古典柄」
「古典柄」はその歴史からも、慶事には欠かせないとてもおめでたい柄の1つです。
「吉祥文様」と呼ばれる伝統的な文様と「有識文様」という平安時代より用いられてきた文様の2種類あります。
吉祥文様は鶴や亀、松竹梅などの夫婦円満や長寿を意味する模様が代表的な文様です。
一方で有職文様には、菱文や小葵、唐草などがあります。
どちらもクラシックで落ち着きのある柄なので、老若男女があつまる結婚式のような場では特におすすめですよ。
個性的な「モダン柄」もあり
最近では現代風のデザインをあしらった「モダン柄」の振袖も人気を集めいています。
例えば、鮮やかなバラ柄や幾何学模様、蝶々柄など、昔にはなかったデザインのものがあります。
ただしあくまでも新郎新婦が主役であることを念頭に置き、あまりに派手な柄のものは避けるようにしてください。
結婚式で振袖を着た時の基本マナー
それでは最後に振袖着用時の所作に関するマナーをご紹介します。
正しいマナーを守って振る舞うことで、振袖の良さが際立ちます。
立ち姿
振袖を着ているときは、背筋を伸ばして顎を引くように意識しましょう。
また上前のを全面に見せるように立つことで柄を綺麗に見せることができます。
歩くとき
歩く際は、普段よりも歩幅を小さくし、足は八の字を作るように歩きます。
膝を内向きにするような感覚で、袖を手に持って歩くと美しく見えます。
座るとき
座る際は椅子と正座で振る舞い方が異なります。
椅子の場合
帯があるため、崩さないように背もたれに深く腰掛けるのはNGです。
半分ほどを目安に浅く座りましょう。
正座の場合
正座をする場合は右足から、太ももあたりの上前を手で軽く押さえながら膝を床につけます。
こぶし1つ分くらいの空間を膝に空けると、着物が美しく見えますよ。
階段の上り下り
階段を使用する際、特に注意したいのは裾です。
上るとき
上るときは必ず右手を使い軽く持ち上げ、裾が地面に付かないようにします。
少し内股を意識して歩くことで綺麗に見えます。
下るとき
下る時も、上る時同様に軽く裾を持ち上げ、少し斜め向きに歩くと綺麗に見えます。
手を動かすとき
振袖は袖が長いため、素早く手を動かすと大きく揺れてしまいみっともないです。
手を動かす際は、必ず袂を片方の手で押さえながらゆっくり動かすように意識しましょう。
結婚式で着物を着る際の小物について
着物を着た際には、以下に示した着物専用の小物を持っていくようにします。
- 扇子・・・折りたためて小さくできるので、暑い時季の結婚式に役立ちます
- ふくさ・・・和装に限らず、ご祝儀は裸で持ち歩かずふくさに入れましょう
- 着物に合うバッグ・・・和装時のフォーマルバッグを1つ持っておくと重宝します
- 髪飾り・・・アクセサリーは基本的に着物にはNGなため、髪飾りを付けるようにします
まとめ
結婚式の際に振袖を着るときのポイントやマナーをご紹介しました。
おめでたい場では振袖の華やかさが特に効果的です。
今回ご紹介した振袖に関する正しい知識を携えて、振袖のオシャレを楽しんでくださいね。