着物はお呼ばれの席や入学式、卒業式などでいつもと違うおしゃれを楽しめるため、女性にとても人気です。着物の柄は花柄や動物をあしらったものなど様々な種類があり、それぞれ意味があります。そして、着物の季節感は色だけではなく柄でも決まるため、着物の柄を選ぶ時は柄の意味やおすすめの季節を調べて着ることが大切です。ですが、たくさんの着物の柄や色について調べるのはとても大変ですよね。
今回は、着物の柄の選び方や種類や意味の他、季節ごとにおすすめする柄の種類について紹介します。季節ごとにおすすめの着物の色も紹介していますので、着物選びの際は参考にしてくださいね♪
目次
着物の柄や色はどうやって選べば良いの?
着物ひとつでも様々な柄や色のものがあるため、たくさんの着物を試着しながら選ぶと時間もかかってしまいます。まずは、着物の柄や色の選び方を紹介します。
▼季節に合わせて柄を選ぶ
着物も洋服と同じように、季節に合う柄があります。例えば、春に着る時は春に咲く花の柄の着物を選んだり、夏や秋に咲く花や草の柄の着物を選んだりするとよりおしゃれを楽しむことができますよ。
▼柄に込められている意味で選ぶ
着物の柄には長寿や吉兆の意味を表すものもあります。婚礼などのお祝いの席や初詣などで着物を着る時は、縁起ものの柄を選ぶのもおすすめですよ。
▼色は季節や肌の色に合うものを選ぶのがおすすめ
着物の色で全体の雰囲気や印象が変わるため、柄だけではなく色をチェックして選ぶことがとても大切です。色を選ぶ時は季節感に合う色や自分の肌の色に合うものを選ぶようにしましょう。後述では季節ごとにおすすめの着物の色も紹介しているので、参考にしてみてください。
肌の色味に合わせて選びたい方は、赤みや黄みなどがかかっているかを見ながら選びましょう。肌の赤みが強い方は藤色や青色、紫色などを選ぶのがおすすめです。肌の色が黄みがかっている方はオレンジや緑色、茶色の着物を、オークル系の肌の方は原色や薄ピンク色などの着物を選ぶのがおすすめですよ!
季節別 おすすめの着物の柄や色は?
着物の柄は花や草木、動物などの柄がありますが、季節に合った柄の着物を着ることでおしゃれに着こなすことができますよ!ここからは季節感を楽しみながら着物を着ることができるおすすめの着物の柄や色を紹介します。
▼春におすすめ 定番の柄は?
春は桜や牡丹などの華やかな色合いの花柄が定番でおすすめです。着物に描かれている花の咲き具合と実際の開花状況を合わせて着ると、季節に合わせて楽しく着こなすことができますよ!
・桜
日本を代表する花の桜は、多くの着物の柄に使われています。「新しい門出」や「豊かさ」を連想させるため、入学式や卒業式で選ぶのにもおすすめです。桜の柄の着物をよりこだわって選びたい方は、着物に描かれた桜の状態と実際の開花の時期に合わせて選びましょう。
日本を代表する花の桜は、多くの着物の柄に使われています。「新しい門出」や「豊かさ」を連想させるため、入学式や卒業式で選ぶのにもおすすめです。桜の柄の着物をよりこだわって選びたい方は、着物に描かれた桜の状態と実際の開花の時期に合わせて選びましょう。
桜が満開に咲く前はつぼみの状態の桜柄を選ぶのがおすすめです。実際に桜が満開の時期に着る場合は、満開の桜が描かれている着物や花弁が散っている桜の柄が描かれた着物を選ぶのがおすすめですよ。
・牡丹
華やかで豪華な印象の牡丹は、昔から幸福や富の象徴を意味する花です。そんな牡丹の柄の着物は、華やかさを演出したい場やおめでたい席で着るのがおすすめです。
春の牡丹は4〜5月頃に咲きます。季節感をより気にかけたい方はこの時期に着るのがおすすめです。牡丹以外の柄も混合して描かれている場合は、通年着用しても問題ありません。
・藤
春に咲く花の中でも比較的シックな藤柄の着物は、桜の開花を終える時期から着るのがおすすめです。藤柄は平安時代から公家の装束などに使用されてきました。稲穂に似ていることから豊作を願うという意味もあります。発展を願うことを目的にした宴会などで着るのもおすすめですよ。
▼春におすすめの着物の色は?
春はパステルカラーなどのやさしい色合いの着物を選ぶのがおすすめです。よりおしゃれにこだわりたい方は、3月や4月の時期にはピンク色を、桜の時期を終えてからは藤色やパステルイエローなどを着るとおしゃれに着こなせますよ 。
▼夏におすすめ 定番の柄は?
夏は涼しげのある花や草の柄の着物が定番でおすすめです。色は寒色系の色やモノトーンを選ぶと凛とした着こなしを楽しむことができます。ここからは初夏から盛夏までおしゃれに着こなせる柄を紹介していますので是非参考にしてみてくださいね!
・紫陽花(あじさい)
梅雨から夏にかけて咲く紫陽花の柄は、浴衣や夏用の帯にも使われている定番の柄です。 夏の間であれば、時期を問わずに楽しむことができるため、細かい時期に合わせた柄選びに迷った方も、夏は紫陽花柄を選べば安心ですよ。涼しげな雰囲気を出したい時にもおすすめです。
・朝顔(あさがお)
夏に咲く代表的な花のひとつである朝顔をあしらった柄の着物は夏に着るのにおすすめです。季節感のイメージがハッキリしているため、朝顔柄の着物は夏のみに着るようにしましょう。ポップでかわいらしく着こなしたいは、ビビットカラーの色合いの朝顔柄を、シックに着こなしたい方は、紺色や黄土色に近い黄色の朝顔が描かれたものを選ぶのがおすすめです。
▼夏におすすめの着物の色は?
夏の着物は涼しげな印象を与える青色や紺色なども定番ですが、上品な雰囲気にしたい時はモノトーンの着物を選ぶのがおすすめです。日中の明るい時間に着る時や、かわいらしい雰囲気にしたい時は、淡い色合いの着物を選ぶのもおすすめですよ。
▼秋におすすめ 定番の柄は?
秋は紅葉が赤く染まり、木の実が実る季節です。夏とは打って変わって温かみのある色や柄の着物を着ると季節感をより楽しみながら着物を着ることができますよ!
・紅葉
秋の着物の中でも定番の紅葉模様は、春の楓が赤くなることで紅葉になります。紅葉は平安時代から夏の疲れを癒やしたい時や、秋の収穫を願う時に鑑賞するようになりました。温かみのある色のものを選べば秋らしさが引き立ちますよ!
・桔梗
絵画や歌の題材にもなることが多い桔梗は、秋の初めに咲く花です。秋の七草のひとつで「オカトトキ」と呼ぶ場合もあります。花の色は紫色をしているため、シックな雰囲気にしたい時や訪問着として着たい時に選ぶのがおすすめです。
・葡萄(ぶどう)
秋に実る葡萄は豊作の象徴としてきた植物です。安土桃山時代から陶器や能装束に使われてきました。「葡萄栗鼠文(ぶどうりすもん)」と言うリスと組み合わせた柄もあります。木の実の柄でかわいらしい雰囲気を出すことができますよ。
▼秋におすすめの着物の色は?
秋は紅葉などの風物詩を連想させる色を選ぶと季節感をおしゃれに表現することができます。茶色や朱色、からし色などがおすすめです。凛とした印象にしたい時は深めの紫色や緑色を選ぶとおしゃれに着こなせますよ!
▼冬におすすめ 定番の柄は?
寒くなり花や草が散る冬は寒さを感じさせない華やかな柄の着物が定番でおすすめです。お正月や年末のお呼ばれの席でも着ることができる柄を紹介しています。
・南天
南天は、お正月の飾りや漢方薬としてもいる植物です。着物の柄では「難を転ずる」の語呂合わせから、縁起の良いものとして使用することが多くあります。願掛けのお参りやおめでたい行事で選ぶのがおすすめですよ。
・松竹梅
中国の寒さに耐える松竹梅を描く「歳寒三友(さいかんさんゆう)」と言う画題が由来している松竹梅は、縁起が良い柄のひとつです。松竹梅の柄は苦難に耐えて開花する様子を表現する時に使われます。成人式やおめでたい場で着る時に選ぶのがおすすめですよ!
・椿
春の訪れを告げる頃に花が咲く椿は、平安時代では魔除けのために使用してきました。椿は花が落ちると言われていますが、縁起が良い柄のためおめでたい席に着るのがおすすめです。季節感をより気にかけたい方は12〜2月に選ぶとおしゃれに着こなすことができますよ。
▼冬におすすめの着物の色は?
冬は葉が散り花や草などの色が少なくなるため、赤や緑などメリハリのある色の着物を着るのがおすすめですよ。年末年始のイベントで着物を着る時は、華やかな帯や小物を合わせるとおしゃれに着こなせます。
▼季節を問わず着ることができる柄は?
着物の柄は季節を問わず着ることができるものもあります。お気に入りの着物を季節問わず着たい方や、お呼ばれの席やお祝いの席用に着物を持ちたい方は、季節を問わず着ることができる柄の着物を選んでみましょう。
・唐花 唐草
唐花や唐草の柄は中国からきた文様です。唐花は平安時代から使われており、牡丹や蓮の花を図にしています。唐草は「絡草(からみぐさ)」の略で、草や葉が絡み合っている様子を図にした柄のことを言います。「ウマゴヤシ」と呼ぶこともあり、風呂敷などにも使われています。シンプルな柄のため、唐花や唐草の柄の着物は季節を問わず着ることができますよ。
・蝶
振袖などで人気の蝶の柄は幼虫からさなぎに成長し美しい蝶に変わることから「不死」「不滅」の意味があります。着物の柄も和の印象が強いデザインやモダンなデザインの着物まで様々なものがあるため、多くのデザインから選ぶことができる人気の柄です、女性らしい印象を与えたい時にもおすすめですよ。
縁起が良い時に選びたい!おすすめの着物の柄は?
ここからは婚礼や成人式、卒業式などの縁起の良い日に選ぶとぴったりな着物の柄を紹介します。季節問わず着ることのできる柄を紹介していますので、縁起の良い日に着る着物を選びたい方は参考にしてみてくださいね♪
▼鶴
「鶴は千年、亀は万年」という言葉の通り、鶴の柄には長寿の意味があります。婚礼の花嫁衣装などで選ぶと「鶴のようにいつまでも長く」という意味を込めて着ることもできます。「幸せがいつまでも続いてほしい」と願いを込めたい時に選ぶのがおすすめです。
▼扇
扇は平安時代に武器や道具としても使われており、当時は十二単を着た姫が持っていました。扇の柄は末広がりの形から将来の発展や繁栄を願う意味があります。花嫁衣装や卒業式など、未来への成功を願いたい時に選ぶのがおすすめです。
▼梅
冬の寒さに耐えて美しく咲く梅の柄は忍耐力を表しています。また、「産む」の語呂合わせから安産祈願の願いを込めて着ることもできますよ。卒業式の他、安産祈願のお参りや花嫁衣装にもおすすめです。
▼亀・亀甲
亀や亀甲は鶴の柄と同様、長寿の象徴としてきました。また、亀甲柄は中国や朝鮮から日本に伝わり平安時代以降も公家の着物や車の装飾に使用してきた伝統のある柄です。亀や亀甲柄は未来の健康や元気を願う席で選ぶのがおすすめですよ。
▼御所車(ごしょぐるま)
御所車とは京都周辺の貴族が移動時に乗った華やかな見た目の乗り物のことです。「牛車」や「花車」と呼ぶこともあります。御所車の柄は華やかのため、富や幸福と言う意味もあります。幸せにあふれた未来になることを願いたい時に選ぶのがおすすめです。
柄や色の種類・意味を知りもっと楽しく着物を選ぼう!
今回は着物の色や柄の選び方の他、季節や祝いの席におすすめの様々な着物の柄の種類や意味などを紹介しました。着物の柄は様々な種類があり、華やかな柄や凛とした雰囲気の柄などがありますが、季節感や柄の意味を知るとよりおしゃれに楽しく着物を着ることができますよ!
バイセルオンラインでは、様々な柄の着物を探して選ぶことできます。着物を着て行く先に合わせて、気になる柄の着物をチェックしてみてくださいね!