結婚式などのフォーマルな場で着ることが多い訪問着は、場に華を添えることができる格式が高い着物のひとつです。そんな訪問着を、大人になってから出席する結婚式に着て行きたいと考える方も多いかと思います。
ですが、訪問着の選び方を調べながら帯合わせや小物選びを行うのは難しく、時間もかかり大変ですよね。今回は、結婚式で訪問着を着て行きたい方のために、マナーや年齡に合わせた訪問着選びのポイントや帯・小物合わせにくわえ、年代別におすすめの訪問着を紹介します。
目次
結婚式で着る訪問着選びのポイントは?
結婚式で着る訪問着は、新郎新婦との関係や季節感を考えて選ぶことがポイントです。まずは、訪問着を選びのポイントを紹介します。
▼親族として出席する場合
新郎新婦の兄弟や従兄弟など、親族として出席するときは、結婚式の招待客をお招きする立場として出席することになります。お招きする立場としてどのような点に注意して訪問着を選べば良いか、チェックしてみましょう。
・訪問着の格に注意して選ぼう
親族として結婚式に出席するときに着る訪問着は、上品なデザインで、格が高いものを選ぶようにしましょう。訪問着は紋の数が多いものほど格が高くなります。紋の数は1つから3つ入った訪問着を選ぶのがおすすめです。
・新郎新婦の母親の場合は?
新郎新婦のお母様は、ピンクや水色などの訪問着ではなく、黒留袖を着るようにしてください。黒留袖は白い紋が五つ入ったものを選ぶようにしましょう。
▼友人として出席する場合
新郎新婦の友人として出席するときに着る訪問着は、親族の方よりも比較的自由に選ぶことができますが、TPOやマナーに合わせて訪問着を選ぶことが大切です。それでは、どのような点に注意して選べば良いかチェックしてみましょう。
・場が明るくなる華やかな色を選ぼう
結婚式はおめでたい場になるため、明るくて華やかな色の訪問着を選ぶのがおすすめです。しかし、どうしても深めの色が好きな方や、ハッキリした色合いの着物が似合う会場で訪問着を着る場合は、黒留袖に見えないものを選ぶことが大切です。
色は、華やかで遠目から見て黒色に見えない色を選ぶようにしましょう。
▼訪問着は未婚の女性が着ても大丈夫?
訪問着と聞くと、既婚女性が着る着物のイメージを持つ方も多いかと思いますが、未婚既婚を問わずどなたでも着ることができる着物になります。
結婚していない方で振袖を着て行くと華美になってしまうのが気になる方も、訪問着を選んでみてくださいね!
結婚式で着る訪問着でおすすめの色や柄は?
ここからは結婚式で着る訪問着選びでチェックしたい、色や柄を紹介します。訪問着の色や柄に気を遣うのもTPOやマナーのひとつになるので、初めて訪問着を着る方はぜひ参考にしてください。
▼訪問着の色選びのポイント
結婚式で着るドレスを選ぶときに、黒色や花嫁衣裳と被る色を避けて選ぶ必要があるのと同じように、着物にも色選びのポイントやマナーが存在します。この後は、結婚式で着る訪問着の色選びのポイントを紹介します。
・黒系の色は避けよう
結婚式で着る黒色の着物は、新郎新婦の親族の方のみが着ることができるため、遠目から見て黒色に見える着物は、黒留袖に見えて紛らわしくなってしまいます。
ご友人として出席する場合は、黒色や紺色などの暗くて黒に似た色の訪問着を着るのは控えるようにしましょう。
・花嫁と色が被らない訪問着を選ぼう
結婚式で着るドレスと同様、訪問着も花嫁衣裳と被る色を避けて選ぶことがマナーとなっています。白色や色打掛に多い赤色の訪問着を着るのは控えるようにするののがマナーです。
どうしても不安な方は、事前に新郎新婦に花嫁衣裳と色かぶりをしていないか確認すると安心ですよ!
・季節感を出せるおすすめの色は?
着物も洋服と同様、季節感を出した着こなしを楽しむことができます。春や夏にはパステルピンクやブルー、明るい黄色や緑などの着物を選ぶとおすすめです。秋や冬には、深みのあるピンクや草色、青色などが人気でおすすめですよ。
▼訪問着の柄のおすすめは?
訪問着に描かれている柄はさまざまな種類があり、中にはお祝いや今後の発展を願う意味が込められているものもあります。ここからは、結婚式で着る訪問着におすすめの柄を紹介します。
・おめでたい吉祥文様
おめでたい柄や、縁起の良い柄を吉祥文様と言います。中国や日本の文化の影響を受けて生まれた吉祥文様は、以下の柄が定番でおすすめです。
- 松竹梅
- 鶴
- 蝶
まず、定番の松竹梅は寒い冬でも枯れない松や竹、冬を乗り越えて咲く梅を描いており、清い心と後ろ暗さのない明るい心の象徴とされています。着物以外にもさまざまな場所で使われる柄で、おめでたい柄の定番です。
鶴や蝶もさまざまな訪問着で使われているおめでたい柄のひとつです。鶴は長寿や「いつまでも長く続くように」という意味を、蝶は「不死」や「不滅」という意味が込められています。女性らしい柄で着こなしやすく、おめでたい日にぴったりな柄ですよ!
・上品な古典柄
中国と文化を日本風にアレンジして生まれた古典柄は、伝統にあふれた上品な柄なのが多くあります。以下の柄は、多くの訪問着に取り入れている古典柄になります。定番でおすすめの柄になるので、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
- 辻が花
- 御所車(ごしょぐるま)
- 扇
辻が花は古典柄の中でも定番で、江戸時代の武将も愛した伝統的な柄と言われています。御所車は、平安時代の貴族が乗っていた車になります。御所車の柄には「幸せがあふれますように」という願いが込められていますよ!
そして、扇は末広がりの形から「子孫繁栄」や今後の発展を願う意味が込められています。さまざまな着物の中に取り入れている定番の柄になりますので、ぜひ取り入れてみてくださいね!
訪問着に合わせるのにおすすめの帯・帯締めは?
結婚式で着る訪問着に合わせる帯や帯締めにもTPOにも格があり、結婚式に行くときは格式の高い帯や帯締めを合わせる必要があります。
それでは、結婚式で着る訪問着に合わせるのにおすすめの帯や帯締めをチェックしてみましょう。
▼訪問着には袋帯を合わせよう
結婚式に着る訪問着には、袋帯を合わせましょう。金糸の帯や、吉祥文様をあしらえた祝い事用の帯を選ぶと、よりTPOに合わせた着こなしにすることができますよ!
結び方に迷った方は、定番の二重太鼓結びで結ぶのがおすすめです。
▼帯締めは金糸の入った上品なものを選ぼう
帯の上に巻く帯締めは、金糸でできた上品なデザインのものを選びましょう。親族として出席する方は白や金を基調とした帯締めを、友人として結婚式に出席する方は好きな色の帯締めを選んでも問題ありません。
帯締めの色で迷った方は、着物と反対色のものを選ぶと、引き締まった印象になるのでぜひ参考にしてください。
年代別 結婚式におすすめの訪問着と帯を紹介
ここまでで、結婚式に着る訪問着の格や色、柄の選び方などを紹介しました。ここからは、年代別におすすめの訪問着を紹介します。フルセットや小物なども紹介していますので、コーディネートに迷った方もぜひ参考にしてくださいね!
▼20代〜30代女性におすすめの訪問着
20代や30代の女性の方には、華やかなデザインの訪問着がおすすめです。色は明るいパステルピンクや水色などの色で、柄が多い物を選んでみてはいかがでしょうか?
結婚式以外にお宮参りや入学式などでも着ることができる訪問着を探している方は、柄が少ないものもおすすめです。
▼40代〜50代女性におすすめの訪問着
落ち着きのあるコーディネートにしたい40代や50代の女性の方には、華がありつつも派手すぎない落ち着いたデザインの訪問着が人気でおすすめです。
色は深みのあるピンクやラベンダー色などが人気ですよ!
▼50代以上の女性におすすめの訪問着
50代以上の女性の方は落ち着きのある訪問着を選びがちですが、お祝いの席には「少し派手かもしれない」と思うくらい華のある訪問着を選ぶのがおすすめです。
色は草色や淡い水色などをえらんでみてはいかがでしょうか?全体に柄をあしらえたものを選ぶと、会場に華を添えることができますよ。
▼コーディネートに迷ったらフルセットを選ぼう
結婚式まで期間がなくて、コーディネートに迷った方は着物のフルセットを選んでみてはいかがでしょうか?バイセルオンラインでは、着物や帯をセットにしたフルセットも取り扱っています。
初めて訪問着を着る方で、買い忘れが不安な方にもおすすめですよ!
▼訪問着をレンタルする場合の注意点は?
初めて訪問着を着る方や、これまでに着たことがない色や柄にチャレンジしたい方には、レンタルもおすすめです!訪問着をレンタルときは、身丈や袖丈などのサイズやレンタル期間を確認して選ぶようにしましょう。
▼結婚式で着る訪問着に合わせたい 和装小物は?
結婚式で訪問着を着るときは、バッグや草履などの和装小物を一緒に揃えておくのも忘れないようにしてください。和装バッグは花柄や華紋柄などの上品で華やかなものを選ぶのがおすすめです。
足袋は白いベーシックな足袋を選ぶようにしましょう。素材は絹や綿のほか、ポリエステル素材でできたストレッチ足袋などでもOKです。
年齡やTPOに合った訪問着を着て結婚式を楽しんで
今回は初めて結婚式で訪問着を着る方や、TPOやマナーに合った訪問着や帯の選び方を知りたい方のために、訪問着や小物の選び方にくわえ、年代別におすすめの訪問着を紹介しました。
訪問着を初めて着る方は、ハードルが高く感じることもあるかと思いますが、今回紹介した内容を参考にしてお気に入りの訪問着を着て祝いの席を楽しんでください。
バイセルオンラインでは、さまざまな色やサイズの訪問着や帯を販売しています。初めての方でも買い求めやすい価格で取り扱っていますので、ぜひチェックしてみてくださいね!