娘さんに自分の着た振袖を着てほしいと思うお母さんも多いのではないでしょうか。
しかし、昔の振袖を着る前には確認しなければならないポイントがあります。また、娘さんに似合うように現代風にアレンジしてみてはいかがでしょう。
目次
ママ振りとは…?
「ママ振り」という言葉を聞いたことがありますか?ママ振りとは「ママの振袖」、つまりお母さんが成人式で着た振袖のことを指します。
現在でも一定数の方がお母さんからのお下がりの振袖を着用するようです。費用を押さえられるというメリットがあるのはもちろんですが、なにより成人式という人生の節目で母娘で同じ振袖を着るというのは感慨深いものでしょう。
しかし、娘の立場からすると自分の振袖は自分で選びたいもの…。最近では現在風の振袖も多く、ママ振りでは友達の間でも浮いてしまうといった声もあるようです。
現在ではレンタル振袖もどんどん価格が安くなってきており、新しい振袖をレンタルしたいと思う娘さんもいらっしゃるでしょう。
ただ、ママ振りにはレンタルにはない良さがあります。
ママ振りの良さ
今の時代の成人式の振袖は色や柄がはっきりしていて非常に華やかです。そんな振袖たちと比べると数十年前の母親の振袖だと地味で古く臭く感じるのでは。
しかし、価格の安いレンタル着物は大量生産されたものが多く、それらは大抵柄もプリントされたもの…生地の質も劣ります。一方で30年も前の母親世代の振袖は品質が良いと言えるでしょう。
生地の光沢や染めもしっかりとしたもので、同じような品質の振袖を今購入しようと思ったら当時よりもかなり高額となります。
そのため、色柄が控えめであっても、その着物本来の質の高さにより注目されること間違いなし。
また、母親と娘は肌の色や目の色が近いことが多いため、母親に似合う色は娘にも似合うと言われています。着物は着てみないと似合うかどうかはわからないものですから、見ただけで判断せず、一度袖を通してみることをおすすめします。
思っていたよりも似合う、なんてことが多いですよ。
そして、ママ振りをおすすめする最大のポイントは「人とかぶらない」ことです。現在では多くの人がお店で振袖をレンタルしています。このような振袖は機械で大量生産されているため同じ振袖や色違い、同じような色柄の振袖が多くあります。昔の振袖は一点ものが多いため、人とかぶることがありません。
ママ振りを着る前に…
ママ振りがあったとしても準備を怠ってはいけません。成人式の半年前には着物の状態を確認をしておきましょう!
まずは事前に袖を通してみてサイズを確認します。
お母さんと同じ背丈や体型であればサイズは問題ないでしょう。娘さんの背丈が母親の背丈よりも高い場合、または低い場合には裾のお直しが必要となります。お直しの箇所や状態にもよりますが、大体2~3万円くらいはかかるものと考えておいてください。
シミがある場合にはシミ抜きをしてもらいましょう。シミの状態は大きさによりますが、小さくても5,000円ほどかかるようです。
現代風にアレンジ
POINT1:小物
着物は小物の合わせ方次第で大きく印象が変わります。振袖の色や柄が地味なのであれば、派手な小物を合わせることでバランスをとることができます。
次の小物を新調するだけでぐっと華やかになりますよ。
・帯揚げ
・帯締め
・半衿
・重ね衿
・羽毛ショール
・バッグ
・草履
これらを自分で選ぶのは大変ですが、呉服屋さんに振袖を持っていけば小物に詳しい店員さんが一緒に見繕ってくれるでしょう。
POINT2:ヘアスタイル
最近では巻き髪などの華やかな髪型が流行っています。落ち着いたお母さんの振袖でも華やかな小物と髪型にするだけでがらっと印象が変わります。
ショートヘアの方におすすめなのは編み込みヘアです。編み込みであればそこまで長さがなくても華やかに仕上がります。
ミディアムヘア、ロングヘアの方は髪の毛を思い切ってアップにしてはいかがでしょうか。振袖は着物自体が豪華なため、頭が振袖の上に載っているかのように小さく見えてしまいます。そのため、アップヘアなどのような華やかなスタイルにしたほうが全体のバランスがとれるためおすすめです。
まとめ
成人式という大切な一日を母から娘へ受け継いだ「ママ振り」で過ごすのも素敵ですよね。時代に合わせた着こなしができるように工夫するのもママ振りの楽しみ方といえるのではないでしょうか。