最近は着物をレンタルして着物でお出かけを楽しむ人が増えてきていますが、着物の柄の中でも人気上昇中なのが「レトロ柄」。
今回は、レトロ着物のおしゃれを思う存分楽しみたい方のために、レトロ着物の特徴からコーディネートを格上げするおすすめのレトロアイテムまでを詳しくお伝えします!
目次
レトロ着物ってどんな着物?
レトロモダン着物・モダン着物・アンティーク着物との違い
レトロ着物とはどのような着物かご存知でしょうか。レトロ着物とよく間違われやすいのが、レトロモダン着物やモダン着物。またアンティーク着物との違いも意外と知られてないかもしれません。どの着物も個性的な柄が多いので正確な違いが分からない人も多いと思います。
次でそれぞれの特徴を見ていきましょう。
レトロ・古典柄着物
レトロとは、「懐古的な」「古き良き時代を懐かしむこと」という意味です。レトロ着物は、昔流行ったファッションを取り入れたものを指し、伝統的な着物の柄を取り入れた着物のことを意味しています。つまり、新しい着物でも伝統的な古い柄を取り入れていたらレトロ着物ということです。
レトロモダン着物
近代的な要素と懐かしさを感じさせる要素が混ざった柄のことです。個性的な柄が多く、幅広いコーディネートを楽しめます。
モダン着物
モダンとは、「現代的な」「近代の」という意味があります。ドット柄やバラ柄のような洋風の柄など、現代の最新のファッションを取り入れた、お洒落重視のカラフルな着物を指すことが多くなっています。
アンティーク着物
アンティーク着物と呼ばれている着物は、仕立ててから70年以上経過した着物のことをさします。つまり江戸末期から昭和初期(~1949年頃)までに仕立てられた着物が当てはまります。柄は大正ロマンや昭和モダンなどの個性的な柄が多く、現在はアンティーク着物の専門店やネットで手に入れることができます。レトロ・レトロモダン・モダンは、雰囲気を表す言葉なので古さや新しさを判断する明確な基準は定められていませんが、アンティーク着物は仕立てられた年数で判断できます。そのため、新しい着物が多いレトロ・レトロモダン・モダン着物とは異なり、アンティーク着物は仕立てられた時代が分かる希少価値のある着物でもあるのです。
レトロ柄の種類の例
伝統的な柄が使用されることが多いレトロ着物。実際には下のような柄が多く使用されています。
レトロ着物の柄は基本的にシンプルなデザインが多いので、モダン着物やレトロモダン着物のように様々な柄が混ざっている着物は比較的少ないかもしれません。
レトロ着物のカラーの組み合わせ例
レトロ着物は、懐かしい雰囲気が伝わってくる落ち着いたカラーが多いのが特徴です。
着物のカラーの組み合わせのポイントは、渋めの濃いアクセントカラーとホワイト・ベージュ系の薄い色を取り入れることです。そうすることで大人っぽさと優しい印象を与え、全体のバランスを良く見せることができます。また同系色のトーンが真逆のカラーを組み合わせると、カラーの統一感が際立ち、落ち着いた印象を与えます。
レトロ着物におすすめのアイテム
お気に入りの柄のレトロ着物を見つけたら、次は着物のコーディネート。個性的でおしゃれな柄が多いレトロ着物ですが、アイテムもそれぞれの着物の雰囲気に合ったものを選びたいですよね。レトロ着物におすすめのアイテムをいくつかピックアップしてみました。
兵児帯(へこおび)
兵児帯は、もともと男性や子どもが浴衣などの普段着に締めていた帯で、薩摩(現在の鹿児島)で15歳から25歳までの若者を、「兵児(へご)」と呼んでいたことが名前の由来となっています。手触りはふわふわしていて、名古屋帯のような着物に締める帯よりも軽いので快適な着ごごちです。
レトロ着物には兵児帯がぴったり!
兵児帯は、着物で一般的に締められる、名古屋帯や袋帯よりも結んだ時の見栄えに立体感が出て、より華やかでお洒落な印象に変えることができます。また名古屋帯や袋帯の引き締まった印象を、やわらかい兵児帯の特徴を生かしておしとやかな印象にさせることもできます。
また兵児帯は、二重に巻いて帯崩れを防ぐために、縦幅が30cm~34cmくらいのものを選ぶのがポイントです。横幅は半幅帯同様、350cm~400cmくらいあると結び方のバリエーションも豊富になります。素材は、ポリエステルや綿などの結んだ時に立体感が出やすく、崩れにくい素材が使用されていることが多いです。
結び方も自由に工夫できるので蝶々結びにして可愛い印象にしたり、インパクト強めの花結び(フラワーボール)でゴージャスさをアピールしたりなど、着物初心者でも簡単に結べる結び方が多くなっています。
兵児帯の結び方のアレンジ
パールアクセサリー
パールアクセサリーはレトロ着物と相性抜群!
アクセサリーも手を抜きたくない人におすすめのパールアクセサリー。和服に、ドレスなどの洋風な格好に合わせられがちなパールアクセサリーは合わないのでは?と思う方もいるかもしれません。確かにパールはパーティーや結婚式などのフォーマルなコーディネートとの相性も良いです。しかし、レトロ着物のおしゃれ度もワンランクアップさせたいならパールアクセサリーはキーアイテム!
着物にパールをプラスするだけで着物が一段と華やかな印象になります。また、パールは日差しに当たると一段と輝いて見えるので、周りの注目の的になること間違いなし!
顔まわりはパールアクセサリーで透明感UP!
パールのイヤリングやピアスをつけると、可愛さがアップするだけでなく、顔のトーンがパールの輝きで明るくなり、透明感のある印象に。いつもの髪飾りの代わりにカチューシャやヘアピンなどのヘアアクセサリーをつけてみると一気にエレガントな雰囲気を醸し出すことができます。
さりげなく上品にみせたいならパールの大きさは小粒がおすすめです。また肌の色に合わせてゴールドパールにすると肌の色とのバランスが良くなります。クールな印象にしたいならシルバーパールやブルーパールも爽やかで素敵です。
パールは汗の汚れに弱いので、使用後はきちんと拭いてから保管するようにしましょう。
レースアイテム
①レース素材のフリルネックインナー
レトロ着物の下に肌着としてレースのハイネックインナーを着ると、着物が和洋折衷スタイルになり、ガーリーな印象に。衿元から少しフリルを覗かせてお洒落な着こなしに大変身してみてはいかが?
色はフェミニンな印象にしたいならホワイトがおすすめで、クールな大人のイメージにしたいならブラックが素敵です。
着物の下に着るものなので、暖かい日はなるべく生地の薄い透け感のあるものを選びましょう。また、袖ありのフリルネックのほうが、汗を描いた時に着物が汚れにくいのでおすすめです。
②レースリボン
レトロ着物にはレースリボンもぴったりです。帯やバッグにちょっとした飾りとして付けたり、ヘアアクセサリーとしてプラスしたりすると可愛らしさがアップします。またイヤリングもリボンにそろえるとより統一感が出てまとまった印象になります。
帯につけるリボンは長めのものを選んで、兵児帯の上から二重して後でリボン結びするのと、帯をさらに華やかにさせることができます。
③レースグローブ
レース素材のグローブはレトロ着物と合わせると、上品で粋な雰囲気に。グローブは結婚式などのシーンで使用されることが多いですが、レトロ着物でレースアイテムと合わせて統一感を出しながら、エレガントな仕上がりにしてみると周りの注目の的になれること間違いなしです!手先までお洒落にこだわりたい方はいかがでしょうか?
④レース足袋
レース足袋もおすすめのレースアイテム。足元の華やかさを際立たせるだけでなく、鼻緒ずれも防いでくれるので足が痛くなりにくいです。通常の足袋よりも風通しが良く、蒸れにくいので安心です。
バッグ
ラウンドバッグ
ラウンドバッグは丸いシルエットが可愛らしい印象のバッグ。ラウンドバッグには様々なデザインがありますが、中でもレトロ着物におすすめなのが、ストロー素材のラウンドバッグです。
浴衣に合わせられるバッグとして定番なのが、ストロー素材のバッグ。
夏のファッションに合わせられるイメージが強いかもしれませんが、レトロ着物と合わせるなら季節を問わず使えるのがポイントです。
レトロ着物の落ち着いたカラーや柄に、ライトカラーのラウンドバッグを合わせると、重たい印象をパッと明るくしてくれます。
レトロバッグ
レトロ着物にはレトロなカバンが相性抜群!着物の色合いに合わせるとクラシックな雰囲気を演出してくれます。皮バッグの光沢感も着物と合わせるとより引き立ちます。着物に合わせたときの存在感は周りの視線を奪うこと間違いなしです!
ショルダーバッグだと肩にかける時に着崩れしてしまうことがあるので、トートバッグタイプのラウンドバッグが快適です。リボンをつけるなど自分で自由にアレンジしてみると、着物ともマッチしてまとまりのあるコーデにすることができます。
レトロ着物のおしゃれ度を格上げしたい方はぜひ試してみてはいかが?
ベレー帽
レトロな雰囲気引き立つ!お洒落上級アイテム
レトロ着物のお洒落度を一気にアップさせるなら、ベレー帽をコーディネートに取り入れてみてはいかがでしょうか。ベレー帽を着物に合わせるコーデは少しレベルが高いと思われがちですが、ベレー帽を取り入れるだけでお洒落に差を付けられます!
着物に合わせるベレー帽は、着物のアクセントカラーや、帯の色と合わせたカラーにしたり、同系色のものを選んで統一感を出すなど色々試しながら、自由にお洒落を楽しんでみてくださいね♪
おわりに
いかがでしたか?個性的で大人の女性らしい印象を与えるレトロ着物を着るなら、レトロ着物のおしゃれ度が引き立つアイテムを取り入れたいですよね。
周りの人と差をつけるためには統一感を持たせながらアクセントになるアイテムを取り入れるなど、自分なりに着物のコーディネートを楽しむことがポイント!
今回紹介したアイテムのほかにもレトロ着物の魅力をアップさせられるアイテムがたくさんあると思うので、ぜひ楽しみながらアレンジしてみてくださいね。